2015年8月16日日曜日

CR2032放電実験 8日目

 自作のファームウェアにバグがあって、一定電圧以下になると送信を即時中断してしまう動作になっていました。電圧が2400mV未満に落ちなかったのは、これが原因だったようです。この足切り動作をやめたら、電圧が落ちても送信を続けるようになりました。

 大雑把な秒単位ではなく、4msのtick単位で送信中の電圧変化をプロットしたら、意外な形になっていました。
低い電圧でスタートし、いったん高い電圧になってから元の電圧まで戻り、上下を繰り返して開始電圧+0.2V位に収束しています。
 100uFのチップコンデンサを接続した場合は、下のグラフのようになりました。
開始時の電圧の乱れが収束しないばかりか、変動の幅が広くなっています。中盤以降は安定しますが、もともと大きな乱れではありませんでした。このようなバースト送信では、バッファコンデンサを置く意味は無いかもしれません。

 終盤の収束した電圧が電池そのものの電圧とみなしてプロットしたら、このようになりました。送信時間を毎分10秒にしたり5秒にしたりでgdgdになっていますが、このくらいインターバルを置けばバースト送信による寿命短縮は気にしなくてもよいということはわかりました。

2015年8月14日金曜日

CR2032放電実験 6日目

 電源電圧が2.4Vからほとんど下がらなくなりました。生ログを見ると、2.4Vまで下がったあたりでパケットの連打が止まっています。ファームウェアでは送信開始時の電圧が2.1V以上で連打するようにしているので、別な原因があるようです。

1分毎に5秒連続送信を2回繰り返していましたが、2回目の連打ができなくなったので、5秒連続送信を1回だけに変えました。しかし今は、1回に減らした5秒の連打さえも維持できなくなっているようです。

2015年8月12日水曜日

CR2032放電実験 5日目

まだ続いていますが、1分毎に繰り返している、

  1. 5秒送信
  2. 1秒休止
  3. 5秒送信
のうち、3.の5秒送信がスタート直後に止まる場合が多くなりました。終わりが近いようです。
ここからは、休止時間を3秒に延ばして延命を図ってみます。実験途中で条件を変えるのはアレなのですが、そもそもスタートが新品状態ではなかったので、そこは気にしないことにします。
Excelの制限で32000点を超えるデータを扱えないため、1.の送信開始時と3.の終了時だけをプロットするようにしました。

2015年8月11日火曜日

CR2032放電実験 4日目

日中に電圧が上昇し、夜間に下がる傾向が読み取れます。
全部の点をプロットすると処理が重くなるので、2秒毎の代表値を使用しています。

2015年8月10日月曜日

CR2032放電実験 3日目

 TWE-Liteバースト送信によるCR2032の放電実験を始めて3日目になりました。
まだ力尽きる様子はありません。
 送信中の平均消費電流は、テスターで大雑把に測った感じでは3-4mAでした。仮に4mAとすると、約100mAhを放電したことになります。順調ならば、あと二日くらい続きそうです。

2015年8月9日日曜日

コイン型リチウム電池でTWE-Liteをバースト送信させた場合の電池寿命を検証してみる

 自転車発見器の送信機は、毎秒32回のパケット送信を4秒以上連続して行います。初期の自転車発見器を使い始めたころ、リモコンの電池が思いのほか早く消耗してしまい、この使用方法が大電流を苦手とするコイン型リチウム電池の寿命にインパクトが与えたと思っていました。このため、現在のリモコンは、電気二重層コンデンサに少しずつ蓄えた電荷を電源とするように設計してあります。
 しかし、一旦コンデンサに蓄えてから使用する方式では、
  • 使用できる電力の総量が半減する
  • 電源電圧の上昇が緩やかなためリセットICが必須
  • 電気二重層コンデンサをはじめとする部品コストの上昇
というデメリットがあります。
 そこで、原点に立ち返り、コイン型リチウム電池による直接駆動でTWE-Liteがどのくらい持つのか検証してみることにしました。

検証開始

 検証に使った電源部は、下の図の通りです。電流制限用の1kohm抵抗を外し、1Fの電気二重層コンデンサを100uFのチップ積層セラミックコンデンサ(DCバイアス状態のため、実質80uF)に交換しました。
 電源部を改造したリモコンの送信スイッチを、Raspberry PiのGPIOに接続し、送信トリガーをRaspberry Piから定期的に与えるようにしました。
 送信パターンは、
  ・5秒間送信
  ・1秒間停止
  ・5秒間送信
を1分毎に繰り返すようにしました。これは、空振りによるリトライを考慮したパターンです。電圧の計測は、TWE-Liteの標準アプリと同様に、内蔵AD変換で得られる電源電圧を使用しました。

 丸1日以上計測したところ、結果はこのグラフのようになりました。土曜の13時頃から始めて、翌日の13時を過ぎても、普通に送信が出来ていました。全体に電圧がやや低めなのは、ダイオードによる電圧降下が0.2Vほどあるためです。


バッファコンデンサ除去

 送信のたびに発生する脈動が100uFコンデンサによるものか確かめるため、途中でコンデンサを外してみた所、脈動はほぼそのままで、平均電圧が下がりました。脈動の原因は、大電流取出しによる一時的な内部抵抗の上昇が原因ではないかと思います。グラフの一部分を切り出して拡大すると、送信開始と送信終了で数十mVの電圧低下が発生している様子がわかります。

コンデンサ再接続

 二日目の18時を過ぎた頃に、トリガーを与えても5秒間の送信を維持できず、1-2秒で息切れするようになりました。送信インターバルを変えれば復活するのではないかと思い、パターン周期を2分毎に変えたところ、少しずつ電圧が回復してきました。
 さらに、取り外したコンデンサを再び接続したところ、安定して送信できるようになりました。

結論

 新品の電池でないにもかかわらず、丸1日以上送信を維持できました。24×60=1440回以上ということは、回数だけなら約4年分になります。実使用では長いインターバルを置くので、待機時の消費電流を抑えれば、数年間は使えそうです。
 CR2032と1Fの電気二重層コンデンサはほぼ同じサイズなので、PS-65プラスチックケースでCR2032による直接駆動を検討してみます。


CR1220の場合

 コイン電池をCR1220で試したところ、息切れ状態のCR2032と同様に、連続送信を維持できませんでした。CR1220による直接駆動は無理なようです。

2015年8月4日火曜日

MFT2015に出展しました

8月1日、2日に東京ビッグサイトで開催されたMaker Faire Tokyo 2015で、自転車ビーコンと戸締まりチェッカーを展示してきました。 翻訳家の高橋信夫さんが、展示の模様を facebookにアップしてくれました。 様々な収穫と反省点がありました。 このエントリに徐々に書き足して行こうと思います。

2015/08/09追記
 会場内の位置は、A-08-09。会場を貫く通路に面していて、エレクトロニクスのエリアの中では、特に恵まれた場所でした。
初めての出展で、チラシを何枚用意したらいいか見当もつきません。地味な展示なので人気は無かろうと、ざっくり予想来場者数の1%と見込んで200枚を初日に用意しましたが、開場後3時間で無くなりました。1日目の帰宅後に追加分を印刷したものの、プリンタの紙とインクが尽きてしまい、用意できたのは100部余り。
 次があるとしたら、チラシ印刷業者に委託して千部用意します。

 1日目と2日目を比べると、1日目の方がビジネスっぽい来場者が多かった印象です。
 今年は東京コスモス電機さんの展示が無くて残念に思っていましたが、社員の方が数名も来られて、いろいろ話をすることが出来ました。
 1日目の終了後に開催された出展者懇親会に出てみましたが、会場を離れて参加者1箇所に集めただけで、交流の場としては意味が無いと思いました。他の出展者と話がしたいのであれば、出展者リストを予習して、昼間に見て回った方がいいです。
 帰った後で知ったのですが、前夜にはプレス向けLT&展示 が会場内であったようです。これは見てみたかった。

 1日目を終えた時点で、特に多く質問される項目(電池もち、通信方式等)がだいたいわかりました。一人ずつに同じ事を話していたら喉の負担が大きすぎるので、2日目には回答用の紙を用意して、聞くまでも無く見るだけで理解できるように目立つ場所に置きました。

 当日、会場に向かう知らなかったのですが、大学時代を共に過ごした友人が、 熊本高専 Makers として出展していました。熊本高専からの出展があるのは知っていましたが、会場へ向かうまでのfacebookでのやり取りで初めて知りました。東京ビッグサイトで十数年ぶりに再会できました。