2010年10月18日月曜日

青空文庫とAmazon

 昔、青空文庫のテキストをビューアと一緒にアプリ化して配布するサイトを運営していた事がある。当時、ユーザーから直接あるいはblog等で間接的に指摘されていたのが、「作品を選ぶ判断材料が無い」という事。作家とタイトルがあるだけで、読んでみるまで作品の概要も評判も分からないのである。
 ダウンロード数でソートする程度の事はできていたが、さほどアクセス数の多くないサイトだったので、指標としては当てにならない。おそらく、作家の名前を聞いたことがある程度の理由でダウンロードされた作品がほとんどだろうと思う。

 今、不本意ながら自由に使える時間が倍増したので、この機会に青空文庫タイトルとAmazonをつなぐサービスを作ってみようと思う。ヒントになったのは、今春公開されたカーリルである。カーリルは、図書館横断検索を統一的で使いやすいインターフェースで提供すると同時に、Amazonの持っているイメージやレビューを表示してくれる。自分としては、Amazonのユーザーズレビューが、その本を借りて読むべきか否かを判断する上で大いに役に立っている。カーリル出現以前は、Amazonを見てから図書館のネットサービスで予約するという手順を踏んでいた。これをワンストップの使いやすいインターフェースで実現して見せたカーリルは、私にとって衝撃的だった。

 図書館の蔵書をwebで予約する人は、借りてみるまで自分が求めている本であるかどうかわからない。カーリルがその判断材料をAmazonに求めたように、青空文庫とAmazonとリンクしたサービスがあれば、大量の作品を目の前にして作品選択に迷う人の役に立つのではないかと思う。

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